ソニーのα7 IV(アルファセブン マークフォー)は、フルサイズミラーレス一眼カメラとして、写真と動画の両方で高い性能を発揮する機種だ。クリエイターの多様なニーズに応えるために、バランスの取れた機能が詰め込まれている。
α7 IVの主な特徴
α7 IVは、新開発の約3300万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載している。これにより、高解像度でありながら、低ノイズで広いダイナミックレンジを実現し、暗い場所での撮影にも強い。画像処理エンジンには、フラッグシップモデルのα1と同じ「BIONZ XR(ビオンズ エックスアール)」を採用しており、これにより高速な処理能力と優れた描写性能を両立させている。
進化したオートフォーカス
α7 IVのオートフォーカス(AF)性能は、ソニーが誇る高い技術が投入されている。759点(静止画時)の像面位相差AFセンサーが撮像範囲の約94%をカバーし、広範囲で被写体を正確に捉える。さらに、α1で培われたリアルタイムトラッキングや、人物、動物、鳥の目を認識するリアルタイム瞳AFも進化しており、動きの速い被写体でも高い精度で追従し続ける。動画撮影時でも、高い追従性と安定性を発揮し、プロフェッショナルな映像制作をサポートする。
充実した動画性能
動画性能もα7 IVの大きな魅力だ。4K 60pの動画撮影に対応しており、記録時間は熱停止の心配が少ないように設計されている。また、Super 35mmモード(APS-Cクロップ)であれば、画素加算なしのフルピクセル読み出しで高精細な4K映像が記録可能だ。10bit 4:2:2の内部記録にも対応し、編集時の自由度が格段に向上している。プロ向けの機能として、S-Cinetone(Sシネトーン)、S-Log3、**HLG(Hybrid Log-Gamma)**といったピクチャープロファイルも搭載され、幅広い映像表現が可能となっている。
操作性と信頼性
操作性も大幅に改善された。α7 IIIと比較して、グリップはより深く握りやすくなり、ダイヤルやボタンの配置も最適化されている。特に、静止画・動画・S&Q(スロー&クイック)モードを切り替えるダイヤルが独立したことで、モード間の移行がスムーズになった。高精細な368万ドットの有機ELファインダーと、さまざまなアングルでの撮影に対応するバリアングル液晶モニターも搭載し、撮影の自由度を高めている。防塵防滴性能も向上しており、様々な環境下での撮影にも耐えうる信頼性を持つ。
α7 IVは、写真愛好家からプロの映像クリエイターまで、幅広いユーザーが満足できるオールラウンドな性能を持ったカメラだと言えるだろう。もし、高画質と優れたAF性能、そして高い動画性能を兼ね備えたカメラを探しているなら、α7 IVは有力な選択肢の一つとなるだろう。

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